最寄り駅に到着し、ドンコ(=普通電車)に乗り込む。


中は満員で、都会暮らしをしていた俺は見慣れたもので…
別に、人酔いなんてしない。




しぃて言えば、息苦しいかも。


っま、それも数分の辛抱。




携帯を開いて、俺の好きな音楽を聴いてれば、どおってことない。



てゆか…秋も電車で通っているのだろうか…


自転車でも行ける距離ではあるから、もしかして自転車で通学してるのか?



んまっ、そんなことは、学校に着いてから聞けば良いか。




『次は…駅、降り口は右側です。お足元に気をつけてお降り下さい。』



いよいよ、次か…



俺は定期入れを鞄から取り出した。

それと同時に、写真が落ちてしまった。





「あっ…ヤベッ」


急いで取ろうとすると、誰かの手の上に俺の手が重なってしまった。




.