「瞳、おはよう。もう起きてたんだ?」
声を出さないようにコクンと頷く。
「まだ昨日の事怒ってんの?」
フリフリと横に首を振る。
昨日のことなんてすっかり忘れてた。
「‥瞳、どうかしたか?具合悪いか?」
悪くないっと声にだしたいけどバレちゃうから必死に首を横に振る。
「ちゃんと声に出して言え。」
ちょっと低めの怒ったような声が病室に響く。
「‥‥」
「ちょっと口あけろ。」
「‥‥」
どうしよう‥
絶対あけたらバレちゃうよぉ
「早くあけろ。」
先生怖いよ‥
あまりの怖さにギュッと閉じていた口が少し緩んでしまった
そのすきに先生は棒のようなものを口に入れ無理矢理あけた。
「やだっ‥」
棒でガッチリとあけられた口は閉じることが出来ない。

