「まず呼吸の音聞くから、服めくって」

大人しくめくる。
静かに呼吸の音に集中する先生の顔がだんだん険しくなる。

「思ってた通り良くないね。」

「‥はい」

「口あけてー、あーん」

「あーん」

「よし、ひととおりみたからいいよ。あとは瞳ちゃんの大ッキライな血液検査。逃げるなよ」

「えっ‥!血液検査ですかぁーっ!?」

「そうだよ」

「聞いてないですよ!嫌ですっ!!やだやだやだ、絶対に嫌っ!」

「わがままいうな。だいたいバスケなんてやらなければ、こんなことにならなかったんだからな。自業自得だ。」

先生は冷たく言い放つ。

そんな言い方しなくてもいいのにっ!

とにかく絶対に血液検査なんてしたくない!