…好きだったから。


[ほんと、写真好きなんだね?]

[うん。一瞬はその時しかないでしょ?その一瞬を撮るのが好き。空に、物の動きだって、その一瞬しかないから。全く同じ景色って実際ないでしょ?空の色、人の心。その一瞬しかないんだもん]

[確かに…、景色は変わってくもんなあ~。瞳の心はずっと変わらない?]

[変わらないよ。聡は?聡の心は…変わらない?]

[もちろん、変わらないよ]


付き合って1ヶ月。

放課後の教室で、フェンダーの向こう側に映し出す夕焼けを切り取っていくわたしに、優しく笑いかける聡。


レンズから覗いた景色みたいにわたしたちの心が移り変わるなんて、ありえない。

変わらない気持ち…。


いつから、聡の表情から…笑顔が消えたんだっけ…。