「よーく分かってるじゃん。」


そう、隣で言ったのは

『北川 愛華(キタガワアイカ)』

高1、高2と同じクラスで私の親友。


「だってぇー。」

私はお気に入りのミルクティを飲む。

「だっても何もない!夏休みが始まるって時でさえ声もかけれなかったあんたがまだ諦めてないとは思わなかったよ。」

愛華は私の前の席に座って、後ろを向いた。


そう、夏休みに入る前日。
なんとかメアドをゲットしようと思って朝愛華に付添ってもらったことがあった。

でも、あんまりにも緊張しちゃって聞けずじまい。


「なんのために早起きしたのか分かんないよねー?」

「うぅ…ごめん。」


愛華は違う駅だから、その日はわざわざ来てもらっていたのだ。


「とりあえず、5ヵ月経って何もないんだから。未来が行動起こさないと何も起きないよ。」


そう言って愛華は私のおでこにデコピンをした。

「いったー。」

愛華は笑って席を立った。


…そんなのわかってるもん!