Hand in Hand


「キャバ嬢セットぉ?」


愛華が眉をしかめて翔君に聞いた。


「そ、そろそろ時間だからさ。」

「なんの?」


私が聞くと翔君はにこっと微笑んで


「特別ショーだよ。」


と、言った。

そして、近くを通ったホスト役の男の子を呼びとめてコソコソと何かを話した。

すると、その男の子はニコッと笑って「了解。」と言って控室なのかな、カーテンで区切られた中に入って行った。


「ねぇ、翔。ところで間宮君は?担当時間違うの?」

「ん?ふは。あいつはね…。」

「キャバ嬢セットの飲み物になりまーす!」


テーブルに来た男の子は私と愛華、そして翔君の前に飲み物が入ったグラスを置いて、もう一つ私の隣に置いた。


「へ?」


その男の子は私と目が合うと

「楽しんで。」

と、言ってテーブルから離れた。



誰の分だろ?



「つか、これただのオレンジジュースじゃん。」


愛華が少し飲んでから言うと、


「ここは学祭だっつの。それにまだ途中だから。」

「途中って?」

「秘密。」

「ね、翔君一個飲み物多いんだけど…。」


私が翔君にそう言った時、急に教室が暗くなった。