Hand in Hand



「あぁ。うん。そうだよ。」


朝の電車の中。
私は間宮君に文化祭について聞いてみた。


「よく知ってるね。」

「友達がね、教えてくれたの。」

「ふーん。」


いつもこんな感じの会話だけど、


なんか

いつもより、機嫌悪い?


「間宮君のクラスは何するの?」

「え、いや。秘密。」

「えー!教えてくれてもいいじゃん!」

「…だめ。」


やっぱり、なんか、機嫌悪いっていうか…

この話題嫌そう?


「文化祭、嫌い?」

「え!?いや、普通…だけど…。」

「…?」

「いや、違うから。大丈夫。」

「ねぇ、私行ってもいい?」

「え!?」

「他校の文化祭って行ったことなくて。行っていい?」


私がそう聞くと、しばらく間宮君は黙って


「だめ。」


と言った。