Hand in Hand



その声は間宮君が発したものだった。


間宮君は私達の方を見ている。



見てる…って言うより、もしかして睨んでる?


「余計なこと言うなってか?…悪いけど言わせてもらいますー!こちとら、この3日間ずーっと、睡眠時間も放課後デートも削らされてんだからな!!!」


放課後デートって…
やっぱ軽いんじゃん。


「あんね、川原さん。あいつ、キミのことずーっと気にしてたの。」

「あ、おい!翔!!」

「…私?」


なんでだろ。



てか名前。


「ほらキミがさ、メアド聞いた日…。」


走ってきた間宮君が藤原君の口を塞ぐ。


「なんでも、ないから。」

そう、私に言う間宮君の腕の中では藤原君が暴れている。


「ふぉい、ははへばか!ひふ!ひふ!!」

「ま、間宮君!藤原君が…。」

「お、わりぃ。」


そう言って藤原君から手を離すと

藤原君は大きく息を吸った。