「どうして?海里よりも3つも年下なんでしょ?まだ子供じゃない!!」
何を言っているのか今の自分をコントロールできなくて、感情が暴走した。
「美海、年は関係ないよ」
あくまで冷静な海里。
あたしがずっと気にしていた“年齢の差”を、何でもないことのように言う。
なら、どうしてあたしは妹なの?
「あたしは海里と1つしか歳は変わらない。でもあたしのことはいつだって妹扱いだったじゃない!!」
「美海……いつもの美海らしくない。やっぱり何かあったのか?」
俯いたあたしの顔を覗きこみながら、海里があたしの頭を撫でる。
今までは、海里に頭を撫でられることをイヤだと思ったことはない。
いつも嬉しくて、もっともっと触ってほしいって思ってた。
だけど今は、その行為が辛くてたまらない。
まるで兄が、泣きじゃくる妹を慰めているような……そんな錯覚に陥るから。

