ヒメ恋~Last Love~


「だって美海が辛いでしょ?美海は気づいてないかもしれないけど……この1年、無理して笑ってるのが手に取るように分かって……見てるあたしが辛かったよ。あたしは何もしてあげられないし」


「そんなことない!!菜月がいてくれたからあたしッ」


その後は言葉にならなかった。


だけどほんとだよ?

菜月がいなかったらあたし、きっと今ここにいられなかった。


「でも美海、突然離れたら海里さんが誤解するんじゃない?」


「誤解?」


「だって彼氏作れって言われて、それからあんまり会わなくなったんでしょ?」


「……うん」


菜月が何を言いたいのか分からなくて、あたしは首を傾げた。


「それって、海里さんが言ったことを美海が真に受けたみたいじゃない?今のこの状況って」


「……」