ヒメ恋~Last Love~

「今から君を抱く…結婚したからには、後継者が必要だからね」


「後継者・・・?」


「財閥を継ぐオレたち2人の子供だ」


あたしたちの子供ーー?


「血筋を絶やすわけにはいかない。それに結婚していつまでも子供が出来なければ、両親に怪しまれるだろう?」



まるで・・・



あたしは子供を生むための道具なのねーー。



「だからこうやって君を抱くよ。週に一度はね」


そう言って彼は、唇を重ねた。



愛のない行為・・・。


子供を作るためだけの行為・・・。


彼はその夜、何度もあたしを抱いた。


ただの一度も名前を呼ばずーー。


目も合わせずに・・・。


その瞼の裏には、愛しい恋人を思い浮かべているのーー?



一方的で苦痛なだけの行為・・・


支配するのは空虚感だけーー。


あたしの頬を、静かに涙が伝った。