ヒメ恋~Last Love~

「美海ちゃん…人に言えない恋なんて、自分が辛いだけだよ」


「…分かってます」


そんなこと分かってる。


あたしだって家だけじゃなく、外でだって堂々と海里に会いたい。


休日は腕組んでデートだってしたい。


でも・・・


あたしは夜にならないと海里に会えないーーー



昼間は、海里は彼女との時間を作らなきゃいけないーーー



あたしは夜を独り占めしてるんだから・・・



これ以上は望んじゃいけない。







「ーーっ」





いつのまにか、大粒の涙があたしの頬を流れていた。