ヒメ恋~Last Love~

マンションから実家までは車で約1時間半。


久々の実家を前にして、またしてもあの不安があたしを襲ってきた。


大丈夫・・・


自分にそう言い聞かせながら、あたしはメイドが待つ玄関へ足を進めた。


「お帰りなさいませ、美海お嬢様」


数人のメイドが笑顔であたしに声をかける。


「ただいま」


あたしも笑顔で返す。


「皆様もうお待ちですよ」


「皆様…?」


何?他に誰かいるの?






やっぱりこの食事会には裏があるーー


あたしはそう確信した。