「あっ、えっと…大丈夫ですっ。」 少し照れが入り、 秀は視線を下に外す。 「助けてくれて ありがとうございました…。」 しかし、 「おい少年、 お礼は人の目ぇ見て言えよ。」 “タカハシ”が秀にビシッと指導した。 「親に教わってねぇのか? 礼儀はしっかりしろって。」 「あ、はい、スミマセン…」 「謝んなっ!」 ヒィッと秀は肩をすくめる。 「ス、スミマ…いや、ありがとうございます。」 今度は視線を外さずに 秀はしっかりとお礼を言えた。