「このまま二人でばっくれようぜ。」


「え?」


言葉の意味を理解する前に、一馬に手を引っ張られていた。


え?

今手繋いでる?


こんな時でも、嬉しいと思える。



暫く来たところで急に止まった。


「実は、愛貴あいつのこと好きなんだよな。」


「え?紗耶香もだよ!」


「じゃああいつら両想いじゃん」


と言って一馬は笑う。