3センチ。



その日の夜――
あたしは昔のことを思い出していた。


そのころあたしはある人気キャラクターのシールを集めていた。
隣の席の脇本にいつも見せていたのだが…

『脇本くーん!』
『…うるせーんだけど』
『これ見て!シール!頑張って集めたの!』
どうやら寝ていたためあたしの声がうるさかったみたいだ
『お前聞いてねーだろ?』
『脇本くんこそ聞いてないじゃん!』
『オレはいーの』
『よっよくない!ほら見て!すごいでしょ!』
『…うん』
『あっ適当だなあ~?』
『………別に』
『なにその間!!』
『あ~うるせえ!』
彼は大きい声で叫んだ。
『なによ~!』
私は怒った顔を見せた。
『どーでもいいけど怒んな。』
『なんで?(怒)』

そのあと彼は言った。



『お前の笑ってる顔好きだから。』