「ばいばぁ~い」 「まったねえ!」 あたしと結衣はみつきたちと 挨拶をかわし、下駄箱へ向かった。 「脇本って何か 地味っていうか… 無口だよね…」 結衣が言った。 「うん、そうだね…」 あたしもそう思う。 今日はほとんど話さなかった。 『ねえねえ彼女いる?』 先生の話のとき結衣が脇本に聞いた。 すると 『…いないけど。』 と無愛想に言って前を向いてしまった。