翌日の1時間目。




今日の授業は数学。




苦手な数学だからこそ窓をのぞく。







視線にはグラウンドを走りぬく忍の姿。




忍だって小さいわけではない。


背の順は、後ろから5番目。






「あたしが――小さければな・・・」







「神崎さん。この問題解いてみて?」


不意に先生に当てられた。


よりによって応用問題・・・


ぜんぜん聞いてなかったあたしはなかなか解けなかった。




「――放課後、職員室に来なさい」



呆れた先生は違う人を当てた。