「悠?」 振り返ればそこには、風呂上がりでバスタオル一枚の姉ちゃんだった。 「服、着ろよ。風邪引くぞ」 そういった瞬間、ふっと強くなった石鹸の香り。 後ろから抱きつかれて、姉ちゃんの顔はよく見えない。 「なんだよ?」 耳元でそっと呟かれた言葉。 「好き…」 「え…?」 「悠が好き…抱いて?一回抱いてくれたら諦めるから…」 「兄弟なんだぞ?、俺たちは…」 「好きなんだもん。関係ないよ。悠が抱いてくれないと、新しい恋探せないんですけど」 「…解ったよ。あきらめろよ?」 「努力する…」