痛む頬と痛む心。 いつも殴られてたのは、俺のせい? 残された俺は、ただ呆然と閉められたドアを眺めていた。 俺が居なくなれば、母さんは殴られなくて済むのか? そんな事ばかりが頭の中をぐるぐる回っていた。 次の日からは、前日のことなど忘れたかのようにいつも通りだった。 いつも通りの挨拶。 いつも通りの会話。 俺には、何を考えているのか解らなかった。 俺のせいで殴られてんのに、どうして笑顔を向けることができるんだ。 俺のせいなら、睨みつけてくればいい。