永浜悠はずっと黙って聞いていた。



こんなに沢山しゃべったのは本当に久し振りだった。



「…悠は、こんな私でも良いの?」


永浜悠は私に優しいキスをくれた。


「当たり前じゃん?昔は昔、今は今でしょ?」


「でも私は汚れてる。恋愛感情があれば話は別だけど」


「俺にはあるよ?恋愛感情」


「……は?」



突然何を言い出す!?



永浜悠は真っ直ぐ私の目を見る。


「綺羅に気がなかったら、キスもしないしそれ以上もしないよ?俺は綺羅が好きだから、こうして一緒にいるんだし。」



予想を超えた返事が来て、訳が分からん。



私たちのキッカケは、電車内で同じ事を考えて、ラブレターが面倒くさいから厄除けに付き合って…



カップルのように振る舞ってただけだと想ってた。