そのうち、陸が居ることの違和感が消え普通になった。 交わす会話は挨拶程度。 陸が最近呟くように言う、ただいま、いただきます、ごちそうさま。 日々の陸の変化。 今じゃ洗濯をするのは陸の係りになった。 そんなある日 「悠は、友達、いないの?」 陸の唐突な質問に言葉が詰まった。 「笑ってるとこ、見たこと無い…から…」 俺は曖昧に返事をするしか出来なかった。 「もうすぐ新学期だし、友達、つくってほしい…」 俺にはこの時、陸の言葉の本当の意味を知らなかった。