ホテル内のカフェに、
まだ時間があるからと、
立ち寄った。
何の話をしたのかは覚えてないけど。
ほどなくして、
会場があるフロアに。
受付で名前を書いて、
ふと目を挙げると、
椅子にとんでもない数のスーツ姿の人ら。
もしかして職員じゃねえよな。
「言ってなかったっけ?
系列病院も来るから、
300人くらいいるわよ。」
聞いてねえぇぇぇ!!
「洋ちゃん?
浮いてるどころじゃなくねえ?」
「松永?
師長に土下座して帰ろう。」
「外に居酒屋あった。
そこで飲んでるべ。」
「何言ってるの?
二人とも可愛いから大丈夫。」
俺らは大丈夫じゃない。
そこに部長がきた。
私服で。
汚らしいかつて白かったトレーナーと、
茶褐色んベストを着て、
其れを見ていささかほっとした。
経営者がこれだもんな。
いいか。
まあ、
でもスーツに囲まれて、
いい気はしない。
「おい。
慶介。上着脱いでよこせ。」
「何言ってるんですか?
嫌ですよ。」
看護助手(ヘルパー)の慶介を、
虐めてうっぷん晴らしした。
中に入っても、
悪夢は続いた。

