執行猶予3年



現在壁に背をつけて、
ピアッサーと睨めっこ。

何をするかと申しますと、
眉間にピアスを開けたい。

現在、
口に一個と、
耳に一個。
2つしか開いてないんですわ。

なので眉間。
度胸がいる。

バチン。



…。
一度じゃ貫通しなくて、
もう一発。
思ったより居たくなかった。
ストレートピンと入れ替えて、
完成。
出血がすごい。

あぁ、
もうすぐ、
忘年会か…。
早いな。
もうこの病院入って、
3ヶ月経つか。
嫌な事もあったけど、
前の病院やめた節目の月だ。




「そんなの服きてりゃ、
何でもいいのよ。」

と、秋田さんに言われ、
俺らは忘年会私服だった。
私服って言っても、
少しおめかしして、
俺は革のライダースに紫のチェックのボンテージパンツ。
洋ちゃんに至っては、
金髪に、
金のコートにダメージジーンズ。

そして、
病院の喫煙所で、
師長が来るのを待っていた。

来た師長は…。

「洋ちゃん。
めっちゃ師長フォーマルやん。」

「俺ら仕方ないじゃん?
浮いていくべ。」

師長は、
ミンクかな?
高そうなコートに下は黒のドレス。

……。
あんまり言予感はしなかった。
師長の車に乗せられ、
いざ会場へ。
言ったらでっかいホテル。
しかも高そう…。

ボーイが車の誘導なんかしちゃって。
中に入ればみんなスーツとか、
着物とか、ドレス。

俺ら二人は浮きまくり。


「浮いていくべ…。」

あんまり言予感しないぞ。