紹介も終わって、
事務員が半端に扉を閉めた。
俺がガラス越しに中を盗み見てる。

すると、
おっきなおばちゃんが、
小指と親指を立てて、
事務員に伺いたててるのが見えた。

どうやら、
俺の性別を聞いてるようだ。

俺が見えないと思ってるらしい。

そんなとき、
俺とそのおばちゃんの目が合ったような気がした。

おっかないので、
気のせいと言う事で、
自分の中で自己完結した。




あぁ、どこに行っても同じなのか。

そんなもんだよな。



もう、
”自”で行こう。
それで駄目なら、
駄目でいい。

俺が認められないのなら、
俺はそれまでだったということだ。


もう一度、
自分と言うものを探してみよう。


此処では、
話せないようなことをいっぱいした。

許されるとは思わない。
けれど、
やっぱり諦められない。

自分の何もかも。