「何しやがんだ!!
おら!離せや!!」

「暴れるなよ。」

後部座席に座ってた一人が、
肩と腕を掴んで、
上に乗ってきた。
体重がかかり、
気を抜いたら押し倒されそう。

見渡せば周りは暗くて、
民家もない。

「ぶっ殺すぞてめえ!
おとなしくしろよ!」

「こっちのセリフじゃボケが!」

血からも強いし、
身長もでかい俺。
暴れるもんだから、
男も手を焼いた。

両肩をつかまれ、
勢いよくガラスに頭を叩きつけられた。

「いっ…てぇ…・・。」

「おいおい。
ガラス割れたらどうすんのよ。」

運転席に一人。
助手席に一人。
それでこいつ。

どっかに止まられて、
もう一人後部座席に来たら、
もう逃げられない。

といっても、
頭を打った痛みで、
蹲ったところ、
上から押さえつけられた。
万事休す。

最悪。

体重をかけられて、
男の手が、
いろんな所をまさぐる。
顔が首に埋まって、
首筋に舌の感触。
気色悪い。

作業着は脱いで、
上はTシャツに、
下はボンタンなもんだから、
手はすぐに服を突破して、
肌に触れてきた。


「いやだ。
離せよ。馬鹿。
このちんカス!!」

「うるせえよ。お前。
そろそろ殺すぞ?」

低い声。
色のない目。
おっかないにも程がある。

この時、
やっと現実味が帯びてきた。
犯される。