暑いさなか、
ゴンドラのって、
窓磨きして、
ヨウジョウ貼って、
そうして働いた。
4日目の事。
残業で遅くなった。
「一愛ちゃん。
車に乗っけてもらうんだけど、
一緒に乗っけてもらったらどう?」
おじいちゃんが、
別の業種のワゴンに乗っけてもらうらしい。
分岐部の駅まで。
「いいよ乗ってけよ。」
3人の若い職人だった。
何度か、
廊下ですれ違ってるので、
なんとなく作業服の色で覚えてた。
おじいちゃんが一緒だから、
大丈夫だろうと、
乗り込んだ。
そう、俺は懲りない。
おじいちゃんの隣に座って、
外のネオンを眺めてた。
暗い空に、
ネオンが光って、
星も見えないこの街。
俺は、
人の汚さを知らな過ぎる。
無知がどれほどの罪なのか、
思い知らされるんだ。

