それからも、
少し大変だったけど、
何とか生活してた。
東京に居たい。
俺の未来はここで終っちゃいない。
そう信じた。
家に帰っては、
短い時間を使って、
絵を描いた。
やっと解放された、
この時間を、
棒に振るわけにはいかない。
8月の終わり。
お盆には帰ってこいと言われたが、
帰れず、
今日実家に帰った。
まぁ、
俺は嘘を付いているんだけど。
「仕事どう?」
「辞めたい。」
この押し問答を、
何度オカンとしただろう?
実家に帰っても繰り返し。
「半年は続けなさい。
そんなに早く辞めても、
次の病院は雇ってくれないでしょ!」
「辞めたいものは、
辞めたいんだ。」
俺は、
今まで、
この人に逆らった事なんて、
一度もないけれど。
怖いからね。
でも辞める。
辞めちまったんだけれでも。
譲れなかった。
俺には、
違う未来があると信じてた。
東京に出る朝。
母親と大喧嘩した。
そのまま、
家を飛び出して、
今何してるかと言うと、
ぷー太郎。
苦労してとった資格も、
ただの紙切れ。
両親には申し訳ないけれど、
俺には、
被害妄想的な恨みつらみしかなかった。

