洋ちゃん家に来て、
体重計に乗った。
60キロを切っていた。
実は俺。
もともと80キロ超えるでぶ。
身長がでかかったせいで見えない、
って言われるけれど、
確かにでぶだった。
自分でも分かってた。
この1か月、
みるみる痩せて行って、
鏡に映る自分は、
頬がこけた薄気味悪い顔をしていた。
「すげー痩せた。」
「え?
変わらなくねえ?」
毎日のように俺を見てる二人は分からないようだ。
「今度訪問入浴の仕事やる。
今度面接だから、
まっちゃん付いてきて~。」
どうやら、
仕事が見つかったらしい。
「その日は、
昼間空いてる。」
その夜だった。
珈琲の派遣先のパチ屋の店員から、
メールがきた。
松永さんに、
合う仕事あるよ~。
内容を聞いた俺は、
飛び付いた。
だって、
自給3千円って(笑)
3日後。
俺は新宿にいた。
歌舞伎町のはずれにあるある店。
この店が、
俺の人間性を、
左右した。

