執行猶予3年




疲れた。
今日は洋ちゃん家。
現場仕事を始めて1週間。
毎日休みなし。
体が持たん。

勤務は自由なので、
間に少し楽な仕事を入れよう。
それで見つけたのが、
パチンコ屋でのコーヒーサービス。

これやろう。

「また仕事変えんの?」

「変えるわけねぇべ。
金足らんから、
増やすんや。」

「んで、また金髪にしたの?」

「ん。ええやろ。」

ベリーショートって言うんかな。
めっちゃ短くして、
金髪にした。

何でかは、
理由はない。


「鶴は~?」

「まだ仕事見つかってない。」

「…さよか。」

見つける気は、
無いように見えるけど。


「まあ、飲むべ。」

3人して金ないから、
飲むときは、
安い焼酎買ってきて、
ジュースで割って飲む。
宅飲みだ。
それでも楽しいから、
いいとしよう。


「なに、もう帰んの?」

「あぁ、明日も早いねん。」

「明日は、どこ?」

「ん?永田町の次の駅の新築マンション。」


此処から、
運命が転がり落ちる。
俺には縁のない方に。