「じゃ、
仕事の前日までに、
携帯にメールで連絡行くから。
必ず送れないように行って下さい。
現場に行ったら、
職長に従うように。
一応、女の子だから、
軽作業の現場に回すよ。」
クリーニングのバイト。
クリーニングと言っても、
衣服のクリーニングではない。
工事現場のクリーニングや、
新築のマンションの仕上げなどの業務。
つまりは土方仕事。
女だけどね。
これが、一番割が良かった。
今は、1分1秒も惜しい。
明日から、現場仕事だ。
きつそうだから早く寝よう。
大宮前行かなきゃ。
割と近くてよかった。
あいつらは、
仕事決まったのかな。
暗い天井。
布団に寝ころんで見てた。
眠れない。
バイトが軌道に乗れば。
勤務は自由だし、
休みだってとれる。
なんにしたって、
看護師やるよりはましだ。
RRRR...
こんな時間に誰だよ。
オカンやん。
些かビビりながら電話をとった。
仕事辞めたのばれたんか?
「もしもし。」
『どこいんの?』
「…家。」
『仕事終わったの?
ちゃんとやってるの?』
「やってるよ。」
嘘。
1週間前辞めました。

