「俺、病院、辞めます。」
東京に戻ったその足で、
病院に行き、
病棟責任者の看護師長に言った。
まぁ、
思ってた通りの返答が返ってきた。
「もう少しやってみたら?
答えを出すには早すぎるわ。
皆、貴方達を応援してるのよ?」
何処が?
まぁ、
そこからは、
俺の粘り勝ち。
看護師の世界は、
普及が嘘のように引く手あまたの世界。
実質的に、
看護師の数が少ないのだ。
そう易々とは辞めさせてくれない。
俺は、詐欺師になれるんじゃねえかって、
位の嘘八百を並べた。
師長は、
渋い顔をしながらも、
OKした。
明日、看護部長に話を通して、
もうすでに出ている勤務、
来月一カ月分をこなして、
辞めになる予定。
さて、
準備しなきゃな。
短いんだ。
看護師やてちゃ何もできないなや、
できる仕事につけばいい。
こんな仕事糞食らえじゃ!
二度とやるもんか!!
その頃は、
パラダイスへの第一歩だと思ってた。
まぁ、
本当の地獄はここから始まったんだけどな。
piece1~迷路~end

