「辞める。」
こいつの中じゃ決定したらしい。
一回言うたら聞かんのが鶴の性格。
よく言えば、
一途なんだが、
悪く言えば頑固。
この性格は難儀で、
もう、俺の言葉なんか聞く耳はないんだろうな。
「もう少し続けてみようや。」
「無理。」
はい終了。
ぐずぐず泣きながら、
もう決定事項を言う。
俺も溜息。
少しでも話す時間を作ろうと、
だいぶ気分の落ちてる日が続いてる俺たちは、
こうして、
鶴の部屋で飯を食いながら、
うだうだしてる。
辛いさ。
女ばかりの職場。
じぶんと1,2歳しか変わらない、
若い人間と、
おばさんの宝庫。
一度目をつけられちゃ、
明るい未来は見えない。
俺のお先真っ暗。
ため息。
今日はリアルに50回はついてる。
家に帰っても、
シンとした空気。
病院に行く前は腹が痛いし、
病院に行ったらもっと痛い。
寂しい。
世界に取り残されていくような感覚。
孤独と上手な付き合い方を知らない俺。
ジワリジワリと、
孤独に追い詰められ、
そろそろ窒息死そうや。
鶴もそんな感じかな。

