さらにそれから、
1週間もしないうちに、
もう一匹拾った。
汚くて、
両目がつぶれてて、
蚤がついてて、
風邪引いて鼻水たらした、
がりがりの猫。

これをほっておいたら人間じゃねえ。
またもや俺は病院の敷地内で、
猫を拾った。
家には蚤の付いてない猫がいるため、
しかも運悪く夜勤があるので、
家には置けず。

アレルギーもちの洋ちゃんに預けた。

頼むって押しつけて。

翌日行くと、
「俺飼いたいなあ…。」

「だめだよ。
もう、飼い主決まってんだ。」

「だれ?」

「お前の元カノ。」

そう、
さっき電話して、
お前がもらわなきゃ保健所だぞって、
脅した。

「なに!!
俺がじかに交渉する。」

「あきらめろ。
帰るぞ。」

「ぁあ、俺の蜂の巣が…!!」

「ハチノス?」

「蜂の巣のようながら。」


ネーミングセンスを問いたい。

でも持ち帰った。
悪いが、
今から病院行くんだ。

蚤の薬に予防接種。
風邪薬。
やたら金掛かる。

そして、
鶴にやった。
やつはそのみすぼらしい猫を押しつけられたのに、
「可愛いvV」
って言うんだ。
こいつは昔から変わってる。
昔家にいた、
病気もちの涎のたらした猫もかわいいといった。
みんな汚いってよらなかったのに。


家に来た猫は、
2匹。
69(ムック)、38(雅)となった。



今度は捨てないよ。