その翌日か、
何だったか、
それからすぐに、
鶴の家に行った。

洋ちゃんはいなかった。


鶴に話を聞いた。

あの夜の話を、
洋ちゃんは覚えてなかった。
なぜなら、
本当によっていたから。

でも、
鶴は覚えてた。


「同じことを、
もう一度言われた。」


鶴にはショックだった。
二重のショック。


俺は、
鶴に荷物まとめろと言った。
一緒にいるのはつらいようなこと言ったような気がしたから。

俺は中強引に、
鶴に荷物をまとめさせて、
チャリを引きながら、
ゆっくり歩く鶴を連れて、
その家を後にした。



やり直しを夢見て、
引っ越したたった二カ月だけ住んだあの家。

鶴のあり見はやけにゆっくりに感じた。
そう感じただけ。


思い残しも、
名残も、
どうにもならない気持ちを、
置いてきてしまった。

連れてくることができずに、
気持と思い出と。
置いてきたそれらが、
心残りだったのか。


俺は、
前しか向けなかった。
俺もなんだか泣きそうだった。


そうだね。
また時代じゃ終わった。
でも、
ただそれだけの事。

ただそれだけ。



いつの時代も、
繰り返してしまう。