執行猶予3年



「昨日のんでただろ?」

「ん?
あ、電話した?
ごめんごめん。」


「別にいいけど。」

「今度は誘うから、
すねんなよ。」

「すねてねえよ!!」


「遊園地いくべ。
遊園地。」


「おう!」


他県の遊園地までいった。


楽しかった。

ジェットコースターのって、
観覧車のって、
お化け屋敷で、
お化けと対決して、
帰りにファミレスでご飯食べて。


その日、
八巻に違和感はなかった。

普通だった。


なんだ。
大丈夫じゃん。
嫌われたかと思ってた俺は、
ほっとした。



「雨降ってきたね。」


帰りの車で、
暗い夜道、
小雨が降り出した。

たばこを吸う八巻のせいで、
少し窓があいてるから、
車酔いしてる俺には心地いい涼しい風が入ってきた。


「一愛…。
ずっと一緒にいような。」


何気ない雰囲気に言われたその言葉に、
大いに喜んで、
返事した。





でも、
八巻は大ウソつきだった。