「昨日のんでただろ?」
「ん?
あ、電話した?
ごめんごめん。」
「別にいいけど。」
「今度は誘うから、
すねんなよ。」
「すねてねえよ!!」
「遊園地いくべ。
遊園地。」
「おう!」
他県の遊園地までいった。
楽しかった。
ジェットコースターのって、
観覧車のって、
お化け屋敷で、
お化けと対決して、
帰りにファミレスでご飯食べて。
その日、
八巻に違和感はなかった。
普通だった。
なんだ。
大丈夫じゃん。
嫌われたかと思ってた俺は、
ほっとした。
「雨降ってきたね。」
帰りの車で、
暗い夜道、
小雨が降り出した。
たばこを吸う八巻のせいで、
少し窓があいてるから、
車酔いしてる俺には心地いい涼しい風が入ってきた。
「一愛…。
ずっと一緒にいような。」
何気ない雰囲気に言われたその言葉に、
大いに喜んで、
返事した。
でも、
八巻は大ウソつきだった。

