「薬だよ!!」
「は?」
訳分からん俺に、
辰治がフォローに入った。
「一愛はやんねえもんな?」
「だから何が!?」
「薬。
ドラッグだよ。」
「ひっ?
ばか!やんねえよ!
馬鹿にすんな!」
「ならいいんだよ。」
俺にはびっくりだよ。
縁のないことだ。
まったく心外だ!
「怒んなよ。
八巻は心配していったんだ。」
「だとしても俺は心外だ。」
「にしても、
最近多くねえか?」
「売ってるやつがいるんだろ。」
渋い顔して、
辰治も八巻も立ってた。
それが、
何を意味してたかは、
よくわからなかった。
ただ、
そのころから、
周りでドラッグが流行ってたのは、
知ってた。
でもこんなに近くにあるなんて思わなかった。
実は、
本当の問題は、
もっと近くにあった。

