すぐに、
先輩Nsが飛んできた。
バタバタと救急処置をする物品を乗せた、
救急カートが運ばれる。
俺は、
何にもできず立ち尽くし、
蚊帳の外もいい所。
どうしよう。
「ちょっと!
ドクターには連絡したの?」
「え?…まだ。」
「何やってるの早くしなさいよ!!
貴方の患者でしょ!!」
この患者さんは、
小田Drの担当だ。
え~とえっと、
小田Drのピッチの番号…。
「何してるの!!
早く!!」
急かされ、
電話をした。
『もしも~し。』
間の抜けた声。
イラっとする余裕もなかった。
「先生!
あの急変で、
えっと早く来てください!!」
『え~と…。
何階?何号室?』
「七階の713号室です!!!」
そのあと先生がダッシュで来た。
心臓マッサージして、
強心剤やら酸素吸入やら、
急変処置が行われてた。
俺はただ見てるだけ。
と言うか、
見てるしかなかった。
何にもできなかった。
その光景を見ながら、
落ち込むほかはない。

