執行猶予3年




すぐに、
先輩Nsが飛んできた。

バタバタと救急処置をする物品を乗せた、
救急カートが運ばれる。

俺は、
何にもできず立ち尽くし、
蚊帳の外もいい所。

どうしよう。

「ちょっと!
ドクターには連絡したの?」

「え?…まだ。」

「何やってるの早くしなさいよ!!
貴方の患者でしょ!!」


この患者さんは、
小田Drの担当だ。
え~とえっと、
小田Drのピッチの番号…。

「何してるの!!
早く!!」


急かされ、
電話をした。

『もしも~し。』

間の抜けた声。
イラっとする余裕もなかった。

「先生!
あの急変で、
えっと早く来てください!!」

『え~と…。
何階?何号室?』

「七階の713号室です!!!」


そのあと先生がダッシュで来た。
心臓マッサージして、
強心剤やら酸素吸入やら、
急変処置が行われてた。

俺はただ見てるだけ。
と言うか、
見てるしかなかった。
何にもできなかった。


その光景を見ながら、
落ち込むほかはない。