そんなことはないと、
否定しても、
事態はなんか、
エスカレートしてきたような気がする。
新人四人の中で、
まったく経験の無い自分が、
トップバッターで、
夜勤に入るというのだ。
患者の容体が急に悪くなっても、
急変処置なんかできない自分が。
マジかいな。
つらつら考えながら、
日勤してた。
さすがに夜勤前とあって、
受け持ちを持っていた。
受け持ちとは、
患者を数名受け持ち、
ケアをするということ。
その中に、
糖尿病の寝たきりの患者さんがいた。
検温をするために、
病室に入ると、
寝ているような感じ。
少し違うのが、
俺にはその患者さんが息をしているようには見えなかった。
「…・・嘘?」
震える手で、
ナースコールを押した!
『どうかなさいました?』
「きゅ、…っ急変です!!
誰か来てください!!!」
俺の心臓が止まる寸前だった。

