アタシは 何度も目が覚めた その度に 虎次郎が呼吸しているかどうか確認した 外は真っ暗だったが 月明りで明るかった 窓を開けると ボロアパートの音色とは違う風鈴の音色が聞こえた 「優希…」 「・・・。」 「こっちに来て」 アタシは また布団に入る 「怖いんだ」 子犬のように震える虎次郎をアタシは抱き締めた 一粒 涙がこぼれ出た