夏と風鈴




山田虎次郎は先に布団に入り 壁の方を向いて寝た
アタシも布団に入る

山田虎次郎とアタシ 2人背を合わせて寝る

ふたりなハズなのに ひとりな気がした



「山田虎次郎 こっち向いて寝てよ」


山田虎次郎は何も言わず こっちを向いた

「虎次郎でいいよ」

虎次郎はそのまま眠りについた

アタシも虎次郎の病弱といってイイほど色白の寝顔を見つめながら 眠りについた