大きな大きな森の中で鈴の音が小さく響いていました。その小さな音は行ったり来たり森の中をゆっくり動いていました。
そんな誰も気が付かない様な小さな音に気が付いた一匹のフクロウがいました。
池に近づいてくる彼が悪者かどうか見極める為に彼女は木の上から様子を見ていました。
彼が水を飲むと水面にうつった真ん丸な満月が小波で揺れた。それに気がついた彼は顔をあげて木々の間から見える満月を見つめた。
木の上から見ていた彼女は急に大声をあげて泣き始めた彼の前に急降下した。
『どうかしたのかい?』