ご主人様は俺様サマ-Second-




どうすることはできないけど。


「俺は今、

愛莉亜の手を握ってやれる。

抱き締めてもやれる。

涙だって拭ってやれる。


今はこんなにも近くにいるんだからさ。」


そう言いながら愛莉亜の涙を拭う。


「どうにもできないことだけどさ……
2人でちゃんと頼もう。

俺たちは今、この状態が幸せなんだって。
離れたくないって。」


「……もし無理だったら…?」


「そのときは……

逃げればいいじゃん?
2人で誰にも邪魔されない所に。」


そう簡単に逃げられるわけなんてない。


でも、それぐらいの気持ちで、
愛莉亜からは離れたくない。


そう思ってるから。