夕刻の電話であった。受話器を手にした高木三郎は思わずニヤッとなった。電話の用件は息子の死であった。知らせてきたのは、かつて配下の者で、いまは八百屋をしている松浦だった。「これは、これは、思いもよらぬことや。」と三郎は息子の死を嬉しがった。 三郎は次の間に入り、寝間で下着姿のままだらしなく眠り込んでいる売女の尻を踏んだ。売女はギャッという声をだして寝間からとぶようにして、枕元に正座した。
 三郎は売女の横に座ると、黒い下着を着けている売女のブラジャーをずりあげ、その黒くて大きな乳首を吸った。売女はアフッと声を荒らげて、三郎を迎え入れた。

 男女の営みはアッという間だった。部屋の中にはなにか腐敗臭がただよっていた。そのとき売女がきいた。
「なにかええことでもあったんかいな。」
「なんでや。」
 三郎は横で寝ころがっている丸裸の売女の尻を大きなゴツゴツとしたサザエのような拳でなぐった。
「痛い。なにをさらす。」
 売女は顔をしかめて、普段着を胸のあたりに手繰り寄せて警戒心をみせた。
「死によった。」
「誰がやねん。」
「博之や。」
「ええ、ええー。」
 売女は口から内蔵がとんででるほどの驚きかたをしてみせた。
「なんやねん。その驚きぶりは。」
 三郎はまたもやニヤッと笑みを浮かべると、今度は売女の肩を抱いた。そして売女の頭を手のひらで押した。
 売女は、
「イヤや。」
 と抵抗をみせて、三郎の胸をドーンと両手で突いた。
 三郎は突かれて尻餅を着き、その拍子で壁に後頭部をぶつけた。不気味な音がした。
 売女は三郎に歩み寄った。
「大丈夫か。」
 と心配顔をしてみせた。
 すると売女の手を三郎がつかんで手前に引いた。売女は転ぶかのようにして、三郎の膝に乗り掛かってしまった。三郎は売女を横座りにさせた。そして、またもや頭を押した。 すると売女はおとなしく観念したかのようにして、オズオズと口をすぼめて下にある三郎の大事な物をくわえようとした。
 三郎の物はピカッといきりたち、真っ赤になっていた。それへ口を近づけると、ブスリと音を鳴らして、口に入れた売女は、それを上下にしごいた。
「舌や舌、舌を使え。」
 三郎は売女の肩をおさえながら、なおも口づかいを指図した。売女はなおもジュルジュルと音をたて、やかましく吸うばかりであった。