そんな中、ツェーラが声をひそめながら慎重に口を開いた。


「しかし、これはあくまでも極秘の任務。全てを知っているのは王と私と総隊長のサフィデス・ブランだけだ。心して動くように」


それを聞くと三人はゆっくりとうなづいた。


「では、一刻を争う事態だ。急いで旅の準備をしてくれ」


「はい!」三人は声を揃えて返事をした。





その日の太陽が沈みかけた赤い空の下、三人は住み慣れた美しい城を出た。


そして始まるのだ。


三人の少年少女の国の行く先を決める冒険の旅が。