するとサウラーは急に真剣な顔をして扉にもたれかかっているレオルの隣に立ち、肩にポンと手をおくとゆっくりと言った。 「それともう一つあってな……これは頼み事なのだ。実は私には息子がいてな。それがレオルだ」 「えっ」 三人は またしても驚きで声をもらした。 一日でこんなにたくさんの事に驚くことはそうないだろう。 エセルはこの街の町長の顔をジッと見つめた。 どことなくレオルと似ている。 茶色の深く何でも知っているような落ち着いた瞳はおそらく父親ゆずりのものだろう。