次の日、
私は準備をして家を出る。


行き先は…翔の病院。


ちゃんとお礼を
言わなくてはいけない。



誰に何を言われても…

何をされようとも…




病室の前まできて、深呼吸。


ここまで誰にも
会うことなく来れた。



「真梨那…さん?」

後ろから男の人に
声をかけられる。


だ、誰…?

お礼を言う、そう決意したものの、やっぱり怖じ気づく。


でも落ち着いて、

「はい、そうです。」

と後ろを向いて答える。



そこには…
翔のお父さんがいた。