「咲良…?」

「あの子何?君、あの子とよくいるだろ?」

「はい。何か…?」



咲良は指を差されていることに
気づいたのか、こちらを見て固まっていた。






「いつもいるけど…入部希望?」

「いえ・・・部活が終わるの待ってるんです」

「誰の」

「あ、あたしの…;」

「あの子他の部員からも言われててさ、

 なんつーの…部活に集中できねぇんだよ」

「はぁ…」

「だから、その、君から言っといてくれね?」

「…はい。すみませんでした」

「分かってくれればいいから。

 いきなり呼んじゃってごめんな」









ちょっと申し訳なさそうに言うと、
先輩はまた練習に戻っていった。