「おい、桜木!
お前、初日から遅刻か」


「すんません、松ちゃん
屋上で花見してましたー」

「お前は進級しても変わらんな、もういいから席に付け」


「はーい!」


ガタンッ…



私は水野で、むこうは桜木だから席遠いなぁ…
ちょっと残念だ


ん?そういえば…何で桜木陽介は私の名前フルで覚えていたんだろ


『今日からよろしくな水野沙良!』


私はむこうがよく知られた人だから覚えてたけど、
むこうは私と何もなかったはずだよね?



ちらっと桜木陽介の席を見たとき、目があった


あ、ヤバイ…

と思ったけど


彼はただ目を合わせているだけで、ニコッと笑っていた


不躾にも程があるだろう

ちょっと恥ずかしかった…