「オオカミを刺したキミを逮捕する」
ポリ公は女の子に言いました


真面目なポリ公は
オオカミの自由さを
赤ずきんを魅了するその魅力を
心のどこかで少し羨ましくも感じました


女の子は逮捕され
隔離・拘束されました


こうして闘病生活が始まりました


想像を絶する発作の苦しみに
女の子は一人きり
今日も檻の中で耐えています


『いつかまた
可愛い「赤ずきん」の姿で
優しいオオカミと出会いたい』


それだけを願って……




●○●○●○


「そこの綺麗な花畑で
人生の寄り道をしよう?」


怪我をするかもしれないよ?
大切なものを無くすかもしれないよ?


「なにもかも忘れさせてあげるよ」


そこに花畑がある限り
ずっと
ずっと
いつまでも続く
赤ずきんとオオカミの物語




【END】